この素晴らしき世界に生まれて(福田隆浩)

本の紹介
高学年中学生向け〜6年生中学生に♪
長編
生活童話+ファンタジー

あらすじは・・・
耳の不自由な小学6年生の少女、里見の物語。母と姉の会話が聞こえず、おいてけぼりをくったようにさびしくなることがあります。それだけでなく、音楽発表会の練習や中学進学の悩みも抱えていました。
里見が安らげるの本の世界です。古い外国文学のある図書館は、里見にとってかけがえのない場所になりました。そこで「死の谷の王女」というファンタジー小説を見つけ、病で死にかけている母親を救うために、「死の谷」に行く主人公の少女と自分を重ね合わせていくようになります。そしてある日、車いすに乗ったおばあさんが、里見に「死の谷の王女」を読んでくれるようにたのみました。


感想文のヒント!
本の中でもう一冊の本「死の谷の王女」が展開していく構成は、スティーブン・キングの「ミザリー」を思い出させます。
まあ、それは余談ですが。

物語を読むときに、主人公と自分とを重ね合わせて読むのはいいことです。感情移入ができて、本の世界を楽しめます。
楽しむだけではなく、主人公の体験を追体験、今時の言葉で言えば「バーチャルに」体験することで、自分の考えや世界を拡げることだってできるのです。
里見は物語のバーチャル体験だけで、自分の問題を解決できたわけではありません。ですが、その体験がとても大きな力になったことは間違いありません。
本を通じて、車いすのおばあさんと知り合ったり、恐いと思っていた大人ともよく知り合えたのですから。

物語を通じて、里見がどう変わっていったかをよく読み取ってください。
その変化のきっかけは何だったのかを見つけましょう。

作者が聾学校の先生であることから、耳の不自由なハンディキャップに負けない子どもを描いています。
が考えてみれば、健常者であっても何らかのハンディキャップはもっているわけです。
小さなことでもかまわないのですが、自分が自分の限界を乗り越えた体験を思い出して、そのきっかけがなんだったかを書くと、この本の世界の奥行きと相まって、読み手に訴える作文になると思います。


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読書感想文を応援します! | 【2008-07-31(Thu) 20:35:20】 | Trackback:(0) | Comments:(0) | [編集]

1ねん1くみ1ばんワル(後藤竜二)

本の紹介
低学年向け〜1年生2年生に♪
中編
生活童話

あらすじは・・・
一年一組で一番わるい子、「くろさわくん」と「ぼく」のお話。
元気がよくてあばれんぼうの「くろさわくん」、大人の目から見るとヤンチャでかわいいんだけど、同じクラスの人にとっては、かわいいなんて言ってられないですね。特におとなしくてすぐにないてしまう「ぼく」みたいな男子にとっては。

「1ねん1くみ1ばんわがまま」という本をご紹介しましたが、このお話はシリーズのはじまりにあたります。

勉強の時もテストのときも自分かってにさわいでいる「くろさわくん」だけど、どうやら理由があるみたいです。
お母さんが死んでしまってさびしいんだね、と思わせる場面がいくつかあります。
あばれんぼうにはあばれんぼうの理由があるのですね。

感想文のヒント!
お母さんが死んじゃってる、とはっきりとは書かれていませんが、それがわかる文をみつけてみよう。
テストみたいだけど、そこから作文をスタートさせます。

「くろさわくん」はあばれんぼう。
「くろさわくん」のお母さんはいない。
それはこれこれの文から分かりました。
自分のお母さんがいなかったらさびしいです。
だから「くろさわくん」もきっとさびしいのです。
さびしいから、あばれて気持ちをまぎらわせているのだと思います。

こんな感じで作文がかければよいでしょう。

もうひとつ。
最後の方で「ぼく」が「くろさわくん」といっしょに毛虫をみていて学校におくれる場面があります。
「ぼく」はどうして、「くろさわくん」と毛虫をみていたのでしょうか?
考えてみよう。それを作文にあらわすと、一歩進んだ感想文が書けますよ。



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読書感想文を応援します! | 【2008-06-30(Mon) 16:53:32】 | Trackback:(0) | Comments:(0) | [編集]

瀬戸内少年海ぞく団(長谷川京平)

本の紹介
中学年向け〜3年生4年生に♪
中編
生活童話・夏休みのぼうけん

あらすじは・・・
ちょっと早いけど夏休みにぴったりの本です。
小学四年生の純と三年生のミット(光人)はイトコ同士。瀬戸内海に浮かぶ小さな島にあるおじいさんの家で夏休みをすごしています。
ふたりは島の子どもたちとなかよくなり、海ぞく団にいれてもらいました。海ぞく団はひょうたん城から海岸にでる秘密のトンネルを探すのですが、思わぬ事件にまきこまれてしまいます。

感想文のヒント!
純とミットが、はじめになかよくなった二人の島の子どもたちとの冒険、海ぞく団への入団テスト、そして海ぞく団におそいかかる事件、とにかくはじめからおわりまで、ドキドキハラハラの連続です。その「ドキドキハラハラ」を、本を読んでない人にもわかるように伝えることができる作文を書いてみよう。
どんな事件がおきて、どんな風にピンチを切りぬけたか、要点をつかんで順をおって書いてみよう。

お話にでてくるような夏休みをすごせる人はほとんどいないと思います。
ですから、お話の中で特におもしろかった場面をえらんで、自分もこういう体験をしてみたい、という気持ちをつづっても楽しい作文になると思います。


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読書感想文を応援します! | 【2008-06-25(Wed) 10:11:40】 | Trackback:(0) | Comments:(0) | [編集]

ふうちゃんのハーモニカ(西野綾子)

本の紹介
高学年向け〜4年生5年生6年生に♪
長編
生活童話・戦争体験

あらすじは・・・
主人公・あや子(作者の子ども時代)の親友は、ハーモニカが上手なふうちゃん。お兄さんが戦争に行ってしまって、お母さんとふたりでくらしているけども、元気にハーモニカをふいて、まわりの人たちの心を明るくしてくれていた。
だけどもだんだんと戦争がはげしくなって、敵の飛行機が家の近くまでやってくるようになった。
戦争を始めた大人たちとは、なんの関係もない子どもたちが、いやおうなく悲劇に巻き込まれていく様子を淡々と描いた名作です。

感想文のヒント!
とっても悲惨な戦争体験なのですが、作者は「かなしい」とか「つらい」という言葉を使うことなく、淡々と物語を語っていきます。その淡々とした語り口が、かえって登場人物の心情を強くうったえてきます。
これは作者が体験した事実の重さというものが伝わってくるからです。

「戦争はいけない」とか「子どもがかわいそうな目にあうから」、「自分があや子やふうちゃんだったらどうする?」という作文もいいのですが、作者の文体や語り口に注目した感想文も面白いです。

特別、むごたらしい場面やかわいそうだという描写がないのに、どうして戦争の悲惨がこうも伝わってくるのか。
余計な表現や修飾がない分、作者の心の中にある思いが、直に伝わってくるからではないでしょうか? ということを主題に書いてみてください。

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読書感想文を応援します! | 【2008-05-30(Fri) 17:39:13】 | Trackback:(0) | Comments:(0) | [編集]

ふたりでまいご(いとう ひろし)

本の紹介
中学年向け〜3年生4年生に♪
中編
メルヘン童話

あらすじは・・・
王女さまのように、やさしいお母さんと、かしこいお父さんにかわいがられてそだった女の子がいました。
それが主人公の「あたし」。ところが弟が生まれて、あたしはお姉ちゃんになった。
ある日、世界一のお姉ちゃんだと思っているあたしに、弟は「オニババ」といった。頭にきたあたしは、弟をセンジンノタニに落としてやることにした。
ところが、思いがけなくあたしもいっしょにセンジンノタニに落ちちゃったみたい?

感想文のヒント!
主人公「あたし」は、弟のことがあまり好きではありません。
そこでセンジンノタニで弟をきたえるといいつつ、イジワルをして遠くの公園でまいごにしてやろうと計画するのですが、自分も帰り道が分からない。道を聞く相手がカメやネコ、犬だったのでメルヘンタッチに笑えます。

弟をきたえる(いじわるしてやる)つもりが、思いがけず「あたし」本人が姉としてきたえられてしまうというストーリーはありがちですが安心して読めますし、学校向け感想文にもピッタリです。

弟(妹)なんてちっともかわいくないと思ったけど、やっぱり大好き!
自分は一人っ子だけど、兄弟がいたら楽しいなと思いました!
お姉ちゃん(お兄ちゃん)も、こんな風に思っていたのかな?これからなかよくしたいです!

こういう感想文がいくらでも書けちゃうよ。
幼年童話となっていますが、長いしテーマとしては中〜高学年くらいにちょうどいいと思います。
マンガみたいに楽しく読めるところもいいですね。


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読書感想文を応援します! | 【2008-05-23(Fri) 13:35:01】 | Trackback:(0) | Comments:(0) | [編集]

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